タクシードライバーの嫁日記

三つ星タクシードライバーの夫が見た夜のドライブものがたり

個人は大雪に負ける

夫は眠らない街を巡るタクシードライバー


三ツ星の個人タクシーを生業としている


酔って起きない、暴れるとか、支払いをゴネるお客さんは即、交番へお連れする


企業が危機管理に注力するのと同じで、迷惑なお客さんはお近くの交番へ。


先日の大雪の日はスタッドレスタイヤを履いていたのに、休業した


「これぢゃ、除雪車になってしまう」


個人だから車の故障や傷を直すのも全て自分持ち。

大きな台風や雪の日はそのリスクを考えて車を出さない


公共の交通機関が運休している時こそ稼ぎどきだと思うけど、そういう時ほど天気によるリスクの方が高かったり、思わぬ交通費を払わされるお客さんの八つ当たりに合うこともあるので精神的なリスク回避も必要だったりする


「携帯鳴ってるよ」

「アイツだから出なくていいや」

知り合いからの電話だった

「この時間に電話してくるってコトはタクシーがつかまらないんぢゃない?」

「アイツ、『料金安くしてくれない』って共通の知り合いに言ってたから配車しない」


知り合いだからって乗車料金を安くしてもらおうと思うのはあまいよ

わざわざ迎えに行って、送ってんのに「安くしてくれる」って?

ぢゃ、自分の給料を「安くしていい?」って言われて「よろこんで!」と言えるのか?って話ですよ


ディスカウントを求めるなら喜んで自分をディスカウントする気概を持ちましょう


いやなら電車で帰んな